フォルクスワーゲン ポロ。デントリペア+軽研磨+極艶ビューティフルコートのご用命でご入庫いただきました。

最初にご連絡をいただいた際は、「駐車中に隣の車のドアで凹みを付けられてしまい、デントリペアで直せるか?」とのご相談でした。ご来店いただいて見せていただいたところ、デントリペアで修理可能でした。デントリペアは正式にはペイントレスデントリペアと呼ばれ、色が剥げていない今回のような凹みを、特殊な工具と技術で裏から押したり表から叩いたりして、「無かった」ことにできる修理方法です。デントリペアで直せる凹みはデントリペアで直すのが最高の修理方法です。今回は直せる凹みで良かったです。

コーティングにもご興味があるとのことで、研磨やコーティング、洗車方法など、美しさを保つ方法をご説明させていただいたところ、同時に極艶ビューティフルコートもご用命いただきました。ありがとうございます。ご期待にお応えできるよう、精一杯施工させていただきます。

まずはデントリペアからです。左リヤドアにドアを当てられた跡が上下についています。上側のヘコミ。

施工前。

施工後。

写真ではあまり目立たない凹みに見えますが、実際にはかなり目立ちます。先ほどもご説明しましたが、デントリペアは「無かった」ことにする修理です。鈑金塗装のように、パテで凹みを直して、その上から塗装をして、といったことをしませんので、元の塗装もそのままです。ですので、修理箇所の色が合っていないとか、年月が経って色が変わってしまうといった心配もございません。

下側の凹み。

施工前。

施工後。

次は研磨とコーティングです。どの程度の研磨が必要かを事前に判断するために、試し研磨を行ったのですが、その際に、とても分かりやすい写真が撮れたのでご紹介いたします。

研磨前に、通常の洗車では落ちない「水ジミ=ミネラル分」などを除去するクレンジング洗車を行います。水ジミ=ミネラル分はカルシウムやマグネシウムなどの結晶なのですが、それらは塗装よりも硬く、付けたまま磨くと、それ自体が目の荒いコンパウンドの様になってしまいます。そのため、研磨の際に細かなキズが付いてしまい、仕上がりがボンヤリとしたものになってしまいます。なので、さらに磨くことになり、塗装をどんどん削ってしまいます。塗装の厚さは0.1mm程しかありません。さらに磨ける部分は多くみても0.02mm程です。研磨前に各種洗剤を使って、水ジミをしっかりと落とし、無駄の無い研磨を行い、大切な塗装をなるべく減らさないようにしております。

こちらのおクルマは新古車でご購入されたそうで、オーナー様はコーティングをご依頼されていないそうなのですが、状態を見たところ、おそらく納車前に状態を良くする為に、研磨とコーティングを施工されていたと推測されます。全体的に全く水を弾かなくなってしまっていて、皆さん「コーティングが取れた」と思ってしまう状態だと思いますが、下の写真のように、クレンジング洗車でコーティングの上に蓄積されていたミネラル分を除去した左側は、撥水が復活しています。一般的な撥水性の強いコーティングを施工されていたと思われます。写真では分かりにくいですが、向かって右側は全く水を弾いていない状態です。

このように、完全に水を弾かない親水状態になっているのは、コーティングが落ちてしまったのではなく、塗装面全体にミネラル分の汚れが膜のように乗っている状態なのです。撥水は見た目は気持ち良いのですが、水ジミなどができやすいため、極艶ビューティフルコートは、このように水玉が残る撥水ではなく、一番シミや汚れが残りにくい撥水状態になるように作られています。

水分を取った後、試し研磨を行います。磨いた部分だけ色が濃くなっているのがお分かりになるでしょうか。新車からまだ2年ほどの新しいおクルマですが、水ジミや細かな洗車キズで、かなり塗装面が白っぽくなってしまっています。完璧に仕上げるにはスタンダード研磨が必要ですが、今回はオーナー様とご相談させていただき、軽研磨の範囲でバランスを取りながら研磨した後に、コーティング自体で艶を出す極艶ビューティフルコートで仕上げることにいたしました。

ご購入当初はピカピカで、大切に手洗いをされていたそうなのですが、1年もたたないうちに、細かなキズなどが目立ってきてしまい、気持ちが萎えてしまって洗車機で洗うようになっていたそうです。私が確認したところ、細かなキズは洗車で付いたものだけでなく、バフ目などと呼ばれるポリッシャーで磨いた跡もありました。おそらく納車当初はバフ目を目立たなくする物(色々便利な物があるんです)を塗っていて、ピカピカに見えていたのだと思いますが、洗車しているうちにそれが落ちてしまったのだと思います。

私達カーディテイリングのプロショップは、バフ目を残さず磨きあげることができます。オーナー様に愛車本来の美しさをお楽しみいただけるよう、研磨作業を進めてまいります。

当店は外の光を遮光した環境で、細かなキズをしっかりと確認できる厳選した照明の下で研磨を行います。当店の照明の下ではこのように全てが見えてきます。洗車キズだけではなく、研磨で付いたバフ目までしっかりと見ることができます。

このような環境で、しっかりと塗装面の状態を確認しながら施工してまいります。今回は軽研磨でのご用命ですので、磨くキズ、残すキズを常に判断しながら、コツコツと丁寧に磨き上げていきます。

研磨前。

研磨後。

研磨が完了した時点で、このように美しさを取り戻しています。2行程の極艶ビューティフルコートを施工して、さらに艶を出し、塗装を酸化や水による劣化から守ります。

施工完了いたしました。色が深くなり、美しく仕上がりました。

お引き取りにいらっしゃったオーナー様、「おー!」と仰って、笑顔で嬉しそうに愛車をご覧になってらっしゃいました。仕上がりにご満足いただけたようで、私もほっといたしました。

今後はお車をお引渡しする際にお伝えしました、正しい洗車方法で長く美しい愛車をお楽しみくださいませ。普段の洗車で落ちない汚れは無理せずに、当店にご相談くださいませ。クレンジング洗車などでサポートさせていただきます。

この度は、数ある施工店の中から当店をお選びいただき、誠にありがとうございました!